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カルトに注意!(記事No.28)

 数日前、一時期東京都内の同じ教会にいた70歳くらいの女性から携帯電話に連絡があった。最後に話したのは10年以上前だったので、何事かと思い聞くと、妻の携帯電話にかけたがつながらなかったので、私の方にかけたということだった。後でかけ直して欲しいと伝え、一旦電話を切った。実は、彼女は10年前に、妻をキリスト教系カルトの疑いがあるグループの学びに誘おうとしたことがあり、それ以来交流していなかったのだ。結局、話の内容に不審な点があったので、妻の意向も確認した上で、お構いなくとのメッセージを送ったところ、分かりましたとの返信があった。今もカルトグループの中に留まっているなら気の毒ではあるが、現時点では、私はカルトからの救出活動に従事する使命も受けておらず、積極的に関わって時間や労力を費やすのはかなわない、という思いもあった。

 残念なことではあるが、キリスト教を標榜する宗教団体の中にも、カルトに該当するようなグループがいくつも存在している。カルトの概念としては、洗脳、欺瞞、脅迫などの手法で信者の思考能力と自由意志を奪い、組織や指導者へ従属させようとする団体という理解で良いだろう。カルトは宗教団体を名乗っているとは限らない。自己啓発セミナーや心理カウンセリング、占いなどを通して人々にアプローチすることもある。政治団体と密接なつながりを有するケースもある。ある団体がカルトであるか否かを見分けるには、団体の名称など外的なことよりも、何をどのように実践しているか、中身で判断することが必要であろう。

 カルトに取り込まれてしまうと、家族や友人などとの人間関係が破壊されることも少なくなく、また、人生の貴重な時間や財産を浪費させられてしまう。仮に抜け出すことが出来たとしても、精神的ダメージが癒やされるには時間がかかる場合も多い。

「このように、あなたがたはその実によって彼らを見分けるのである。」(マタイによる福音書 7:20・口語訳)

 そこで、本ブログの読者の皆さんのため、カルトかどうかを見分けるポイントを挙げようと思う。以下は、キリスト教を名乗るカルトを想定した、見分けのポイントであるが、仏教や神道などを標榜するカルトについても、一部準用可能だと思う。是非参考にしていただきたい。

  1. イエス・キリストの十字架は失敗だった、あるいは不完全であったと言う。
  2. 教祖自身が、救世主(メシア)あるいは再臨主であると主張する。
  3. 聖書と同格あるいはそれ以上の権威を持たせた教典を有する。
  4. グループ外のクリスチャンとの交流を制限し人間関係を管理する。
  5. 献金や寄進を強要し金額を信仰のバロメーターとする。
  6. 宗教活動への参加を強要し個人の時間を管理する。
  7. 個人的秘密をリーダーに対して告白させようとする。