残念なことではあるが、キリスト教を標榜する宗教団体の中にも、カルトに該当するようなグループがいくつも存在している。カルトの概念としては、洗脳、欺瞞、脅迫などの手法で信者の思考能力と自由意志を奪い、組織や指導者へ従属させようとする団体という理解で良いだろう。カルトは宗教団体を名乗っているとは限らない。自己啓発セミナーや心理カウンセリング、占いなどを通して人々にアプローチすることもある。政治団体と密接なつながりを有するケースもある。ある団体がカルトであるか否かを見分けるには、団体の名称など外的なことよりも、何をどのように実践しているか、中身で判断することが必要であろう。
カルトに取り込まれてしまうと、家族や友人などとの人間関係が破壊されることも少なくなく、また、人生の貴重な時間や財産を浪費させられてしまう。仮に抜け出すことが出来たとしても、精神的ダメージが癒やされるには時間がかかる場合も多い。
「このように、あなたがたはその実によって彼らを見分けるのである。」(マタイによる福音書 7:20・口語訳)
そこで、本ブログの読者の皆さんのため、カルトかどうかを見分けるポイントを挙げようと思う。以下は、キリスト教を名乗るカルトを想定した、見分けのポイントであるが、仏教や神道などを標榜するカルトについても、一部準用可能だと思う。是非参考にしていただきたい。
- イエス・キリストの十字架は失敗だった、あるいは不完全であったと言う。
- 教祖自身が、救世主(メシア)あるいは再臨主であると主張する。
- 聖書と同格あるいはそれ以上の権威を持たせた教典を有する。
- グループ外のクリスチャンとの交流を制限し人間関係を管理する。
- 献金や寄進を強要し金額を信仰のバロメーターとする。
- 宗教活動への参加を強要し個人の時間を管理する。
- 個人的秘密をリーダーに対して告白させようとする。