記事の中では、さらっと書いていたが、「国連は世界の人口が80億人に達しており、2080年代に約104億人まで増えると推計している。肉や魚で供給できるタンパク質が足りなくなる『タンパク質危機』に陥る恐れがある。」と読者を脅すことも忘れてはいない。国連食料農業機構(FAO)や世界経済フォーラム(WEF)などは、2010年代半ばより、家畜や魚類などに比べて環境に負荷を与えることが少ないという理由により、それらに代わる動物性タンパク質の供給源として昆虫食を推奨している。国連の推進するSDGs自体が、巨大な欺瞞であり、本質は原子力発電の拡大などによる利権の寡占と、世界支配のための仕組み作りであろう。日本の一部地方を含めて、世界各地に昆虫食の食文化があることは事実であるが、いずれも、どちらかと言えば、自然環境が耕作には厳しい条件であるなど、貧困に苦しんできた地域に見られるものである。その他に、薬用としての昆虫食文化がある国々もある。だが、今さらこれを世界的に推し進めようとするのは、裏を返せば、一握りの支配者階層を除く、世界の民衆の大半を、貧困層に追いやろうとする計画であると思う。
昆虫食自体には、特段の明瞭な宗教的意味は無いと思われる。聖書でも、昆虫食に関する記述が何箇所かある。例えば、新約聖書には、バプテスマのヨハネと呼ばれた預言者が、イナゴを常食としていたとの記述がある。また、旧約聖書にある食物規定には、食べても良い種類と、食べてはいけない種類の昆虫が区分されている。ちなみに、当該箇所では、昆虫の足の数は4本とされており、その他に跳ね足を含めて、合計6本という考え方であるようだ。
「羽があって群生し四つ足で歩き回るものは、あなたがたには忌むべきものである。しかし羽があって群生し四つ足で歩き回るもののうちで、その足のほかにはね足を持ち、それで地上を跳びはねるものは、食べてもよい。それらのうち、あなたがたが食べてもよいものは次のとおりである。いなごの類、毛のないいなごの類、こおろぎの類、ばったの類である。このほかの、羽があって群生し四つ足のあるものはみな、あなたがたには忌むべきものである」(レビ記 11:20-23. 新改訳)
聖書でも、食べられる昆虫があると教えている訳であるので、本来は、それぞれの好みや、食文化に属することであり、昆虫を食べるも食べないも、選択の自由である。私自身は、昆虫食には興味は無く、昆虫は食べない。しかし、自分たちを世界の支配者として選ばれた者たち(誰に?もちろん、神にではない。)と見なす集団にとっては、大衆の自由な選択など認めたくはないのだ。彼らは、世界を一握りの支配層と、その他の被支配層=大衆≒貧困層とに区分し、それを固定化しようとしている。食物に関して言えば、支配層は肉類や有機野菜を食べ、被支配層は代用肉や遺伝子組み換え食品、それに昆虫を食べることが、彼らの目指している世界である。FAOやWEFが、昆虫食を推進していることから、これが陰謀論などではなく、進行中の現実であることが分かる。なぜなら、それらの組織は、いずれも、彼らが目的を持って作ったものだからだ。
昆虫食が地球温暖化対策になり、また、食糧不足を解消し、世界を救うと言うのは、欺瞞もいいところであり、悪質なデマである。牛などの家畜のゲップが、温室効果ガスであるメタンガスを発生させるので、地球環境に悪影響を与えると言われているが、百歩譲って事実が含まれているとしても、家畜のゲップや糞尿をバイオマス発電に利用する技術は既に実用化されている。世界の国々は、何も無理に昆虫食を導入しなくとも、今ある技術や、それらの改良で、十分に自然環境に配慮した循環型農業に転換して行くことが可能である。しかし、それでは、人々の食生活がより豊かで安全なものになってしまうことから、世界の支配者を自認する、悪霊に取り憑かれた者たちが、そうはさせじと、人々に誤った認識を持たせようとしているのだ。私たちは、食べ物のことについても、正邪や善悪、良いものと悪いものを見分ける必要がある時代に生きている。
「それは、うそつきどもの偽善によるものです。彼らは良心が麻痺しており、結婚することを禁じたり、食物を絶つことを命じたりします。しかし食物は、信仰があり、真理を知っている人が感謝して受けるようにと、神が造られた物です。神が造られた物はみな良い物で、感謝して受けるとき、捨てるべき物は何一つありません」(テモテへの手紙第一 4:2-4 新改訳)