かつて親露政権が統治していたウクライナを、アメリカがどのように反露国家へと変質させたのかは、今はまだインターネット上でも、優れた論説や分析を読むことが出来るので、本記事では詳述はしない。一点だけ述べるなら、その過程で、実行部隊として中心的な役割を果たしたのは、反ロシアのネオナチ勢力であり、その軍事部門で最大の組織は、ウクライナ内務省隷下のアゾフ大隊(現在は連隊ともされる。)として知られている。ネオナチ勢力のスポンサーでは、ユダヤ系のイーゴリ・コロモイスキー氏という、オリガルヒと呼ばれる新興財閥の1人がよく知られている。アゾフ大隊のスポンサーである彼は、同時に、同じくユダヤ系のゼレンスキー大統領の支持者でもある。ユダヤ系ウクライナ人(コロモイスキー氏は、ウクライナ、イスラエル、キプロスの三重国籍であると言われる。)である彼がネオナチのスポンサーであるのは、一見不可解なことではある。しかし、かつてナチスの台頭を財政的に支援したのは、ドイツのユダヤ系財閥であり、ロスチャイルド家とも姻戚関係がある、ウォーバーグ家であったとも言われており、今に始まったことではない。ユダヤ系とは言っても、かつてのナチスや現代のネオナチを支援する人々は、天地万物を創造した神を信仰してはいない、ヨハネの黙示録第2章に示されている種類のユダヤ人であろう。
さて、ウクライナをめぐる情勢は、欧米諸国や日本で広く報道されているような、ロシア軍が苦戦しているという状況ではなく、その逆である蓋然性が高い。ロシア軍の進撃速度が遅いように見られるのは、一般市民の犠牲を最小限に抑えよとの、プーチン氏の厳命があるためであろう。これに対して、ウクライナ側は、ネオナチ部隊などが市民を人間の盾としていると見られる。欧米諸国による対露制裁においても、ダメージが大きいのは、天然ガスや小麦、肥料などをロシアから輸入している西欧諸国の方である。ドイツやイギリスなどは、現時点でもロシアからの天然ガス輸入を続けているが、アメリカの圧力にいつまで抗し切れるかは分からない。欧米諸国の中でも、対露制裁の強度については、足並みが揃っていない現状であるのに、日本は右に倣えで、国際決済システム(SWIFT)からのロシア締め出しに加え、中央銀行やプーチン大統領らの資産凍結に踏み切った。輸出入の規制も同様である。案の定、ロシア側は対抗措置として、平和条約交渉の中断や共同経済開発からの離脱を表明した。こんな時こそ日本政府は、ウラジミール、シンゾーとファーストネームで呼び合える関係の元首相を特使としてロシアに派遣し、ウクライナ侵攻の停止と同じ未来を見ていたはずの平和条約交渉の継続を訴えるべきであろう。もっとも、くだんの元首相は、最近はウクライナ側に乗り換えたようではあるが。
ロシアが特別軍事作戦と称する、今般のウクライナ侵攻は、間もなく大詰めを迎えると思われる。ゼレンスキー氏の発言も、NATO加盟を諦めるような内容に変化しているが、アメリカやNATO(念のためであるが、正確には、アメリカやNATO加盟諸国に寄生しているグローバリストら)が、どこまで妥協を許すかによって、ロシアの動きも変わって来ると思われる。ロシアの主要な目的は、侵攻当初から一貫しており、ウクライナのNATO加盟阻止と、東部ウクライナなどのロシア系住民を虐殺から救うこと、そのためのネオナチ勢力排除である。これらの目的が達成されれば、彼らはウクライナから引き上げ、占領統治を続けることは無い。そのことが分かっていながら、ウクライナに対して大量の武器・弾薬を支援し、義勇兵と称する傭兵らを送り続けているのが欧米諸国である。このような状況に対して、日本としては、国益を守るためには、お付き合い程度の対露制裁に止めておくべきであった。言わんや、法令の解釈を曲げての防衛装備品の提供など、(性能が低いこととは別に、政策として)愚の骨頂である。紛争当事国の一方に対する軍用装備品の提供は、敵対行為一歩手前の行動である。ロシアとしては、日本に対する想定軍事行動計画をアップデートしたものと思われる。ここで、私が今朝、思いの中に強く浮かんだ聖書の箇所を挙げておきたい。
「獅子がうなり、熊が襲いかかる。神に逆らう者が弱い民を支配する」(箴言 28:15 新共同訳)
これは、この聖書箇所の一般的な解釈そのものではなく、また、現時点では預言的示しでもなく、私の個人的な超意訳に過ぎない。歴史的に、獅子とは中国のことを指す。19世紀から20世紀初頭にかけて、中国は「眠れる獅子」とも言われることがあった。熊は、伝統的にロシアを表す動物である。1980年の、モスクワ・オリンピックのキャラクターは熊であった。現在、欧米諸国と歩調を合わせて、ロシアに対する敵対行為スレスレの行動に出ている日本の近未来を思い巡らしていた時、この聖句が思い浮かんだ。そして、中国が日本を威圧し、ロシアが限定的であったとしても、軍事的に日本に攻撃を加え、弱小国日本は、衰退途上であるアメリカの助けも得られずに、彼らの勢力下に組み入れられてしまうことを想像した。これが、単に私の空想が飛躍したに過ぎないことを願いたい。世の中には、ロシアとウクライナとの紛争が早期に終結することを願わない人々がいる。ネオナチをもコントロールしている彼らは、米露核戦争と第3次世界大戦を引き起こそうとしている、人間性を喪失した、悪魔崇拝のグローバロストらである。実際的な戦争の背後には、霊的な戦争があるのだから、日本人は霊的に目覚めないと、このままでは悲劇的な未来が待っているだろう。私たちは、この世において直面する問題は様々あっても、心を奮い立たせて、平和のために祈らなければならない。
「エルサレムに近づき、都が見えたとき、イエスはその都のために泣いて、 言われた。『もしこの日に、お前も平和への道をわきまえていたなら……。しかし今は、それがお前には見えない』」ルカによる福音書 19:41−42 新共同訳)